地方史研究
「地方史研究」の発売元が2008年12月発行の336号から名著出版から岩田書院に変わった。
誰でも知っている「地方史研究」の部数がわずか400部であることに驚愕する。
http://www.iwata-shoin.co.jp/backnews/ura/ura533.htm
「史学雑誌」118編1号に2008年11月に開催された史学会大会報告での研究発表の概要が掲載されている。そこで井内智子氏が「農村生活改善運動による「もんぺ」の普及」と題する発表がされている。それによると、
第二次世界大戦末期に女性全員が穿いたと言われる「もんぺ」の普及のきっかけが1930年代にある。
1930年代に「家の光」、「婦人之友」などが推奨した女性用農作業着の改良は、従来の和服の作業服装を筒袖の改良着にズボン型下衣へ変えることを奨めた。
ズボン型下衣を穿く習慣がなかった静岡県田方郡田中村では村長がズボン型下衣を着用させ、戦時にはそれがもんぺへと名を変えた。
もんぺのふるさととされる山形県では主に防寒用だったもんぺは通年、労動着として用いられるようになる。
ズボン型下衣が着用地域を広げ、もんぺ=労動着の認識が広まったことが、戦時に入ると労働の象徴としてもんぺが用いられていくことにつながった。
とのことである。