那覇と与那国島の距離は東京と徳島のそれに匹敵

石田穣一氏「沖縄の心を求めて」(ひるぎ社 1997年)に、著者が1980年に沖縄に赴任したときのバスの印象が書かれている。そこでは、沖縄のバスは、1978年の左側通行に伴う新車への一斉更新により、そろそろ傷みかかってきたもののきれいであること。空港と都心との連絡の不便なこと、市内線バスの行先表示の難解さ、停留所に通過予定時刻の記載がないこと、停留所の痛み方のひどさが指摘されている。今や、そのバスがそのまま古くなった状態で走っている。


沖縄独特の言い回しの例として、AがBのいるところに行くときに、AがBに対して、「そっちに来るから」と言うというものがあげられる。これは、九州でも同じ言い回しである。また、中国語でも同じである。


沖縄県営鉄道の那覇駅舎はバスターミナルの南、現在、329号線が通っている部分にあったという。国道拡幅により道路となった。金城功氏「ケービンの跡を歩く」(ひるぎ社 1997年)による。


旧下地町の長崎遊歩道は与那覇湾を分ける岬をめぐる4キロメートルほどの道である。防風林の中を通っており、海が一望のもとというわけではない。全域に渡って、むせかえるような亜熱帯の緑の中を通る道である。入口が非常に分かりにくいのも一興である。


那覇与那国島の距離は東京と徳島のそれに匹敵する。那覇硫黄鳥島の距離は東京と福島のそれに匹敵する。