ミュージアム

「U7」31号掲載の西野嘉章氏へのインタビュー「知識が体験の邪魔をする」の中で、東京大学総合研究博物館が入館料を取らないことについて、「そもそも博物館が入館料を取る法的根拠がありません。日本の博物館法も、その上にある国際博物館協議会の会則の中にも、「ミュージアムにおける展示は、原則として来館料を徴収してはならない」とあり、ただし、「やむを得ない場合においてのみ、徴収可能」と書かれている。日本の99パーセント、あるいは世界の多くの博物館は、その「やむを得ない場合」に寄りかかり、入館料を取るのは当たり前としている。イギリスは250年間、無料原則を貫いてきました。他の先進諸国も本来の主旨に戻す努力をしています。無料ということは、万人に対してミュージアムを開くということだけではありません。今の時代にあっては、社会的支援を得る最良の方策だとも思っています。「うちは営利を目的としていませんから無料です。無料ですから、さまざまな実験が行えます。こういう博物館の活動を支援していただけないでしょうか」と真摯に伝えれば、その心意気を汲み取ってくださる企業は、必ずどこかに見つかります。」とある。