渡世有付用

佐賀藩の徒罪の内容として池田史郎氏「佐賀藩の刑法改正―徒罪方の設置」(「史林」51−6 1963年 『池田史郎著作集』(2008年)に所載)では、嘉瀬川、多布施川や佐賀城下の川浚、砂運び、道普請、有田皿山での陶土や薪の持ち運びや細工仕事があげられている。賃銀は一日銭20文で半分を小遣いとして渡し、残り半分を服役期間終了後の「渡世有付用」とした。有田ではその半額で釜焼から皿山会所に納めて、その金で徒罪者の食用その他の雑用にあてたことが紹介されている。