密封七年

外間守善氏「沖縄学への道」(岩波現代文庫 2002年)では、初めてオキナワの音に「沖縄」の漢字を充てたのが新井白石の「南島志」であると言われているとのこと。現在では元禄国絵図に既に「沖縄」の語があると指摘されている。


現在、市場に出回る泡盛の一番古いものは30年もの古酒という。新酒と飲み比べてみると、古酒はその馥郁さが異なる。さわやかな甘さがある。


丸山雍成氏「封建制下の社会と交通」(吉川弘文館 2001年)第1章第4節「「古琉球」における領主と民衆」(初出は1996年)では、「おもろさうし」10巻において、沖縄から大和や山城に瓦を買い求めたに行ったことがうかがわれると紹介されている。しかしながら、この論文でも紹介されている伊波普猷「古琉球」では、当該おもろでいう「かはら」は勾玉のことであるとされている。


新井白石「南島志」に、「俗好声楽 皆弄三弦 相伝以為弦響能避蛇害」とある。


さとうきびの方言、ウージは荻の意。さとうきびの作付けは、明治21年まで、国頭、大宜味、久志、羽地、名護、恩納間切や久米方、宮古八重山では禁止されていた。つまり、本島中南部、本部半島の先端及びそれらの周辺離島に栽培が限られていた。新井白石「南島志」にも「甘蔗即芸之首里地」とある。


新井白石「南島志」の中の泡盛の記述。原田禹雄氏訳注本(榕樹社 1996年)より引用。
「蒸米和麹 各有分劑 不須下水 封醸而成 以甑蒸 取其滴露如泡 盛之甕中 密封七年 而後用之 首里所醸 最稱上品(其俗名泡盛酒)」
現在、泡盛は3年以上熟成したものを古酒というらしいが、ここでは7年密封するとある。


神町わしたショップパーラーの沖縄そばの販売は2003年3月末で終了。