「甦る幕末ライデン大学写真コレクションより」（朝日新聞社 １９８７年）には早飛脚の走る後姿の写真がある｡見事な背中、下肢の筋肉の盛り上がりが見られる｡裸足で走っていることが注目される｡
高知桂浜は遊泳禁止。砂浜が黒い。唐津の海岸のほうが美しいように思われる｡
「大草原の渡り鳥」の舞台は北海道、アイヌ部落を守る滝伸次こと小林旭｡小林旭はじめヒロインの浅丘ルリ子、そのおじ役でアイヌ部落の経済的後ろ盾佐々木孝丸。彼らは皆アイヌではないアイヌの庇護者であり、服装も異なる｡アイヌは完全に善玉に庇護される立場であり、悪玉にいいようにされる役回り。アイヌ部落は西部劇に出てくるような現実離れした風景であり、製作者に意識的な差別感覚があったとは思えぬが、意識せずにアイヌ部落及びアイヌの人々をこのように扱っているのがかえって問題かもしれぬ。渡り鳥シリーズの中でもよくできた傑作と考えるが、後味の悪さがあることも事実｡
